新里 玲欧(れお) さん
MIYAKOJIMA FESTA 実行委員長株式会社ハイライン 代表取締役
エンタメで宮古島の魅力を発信…
新型コロナウイルス感染症の規制緩和に伴い宮古島でも多くのイベントが開催され始めていますが、今回は昨年開催されたMIYAKOJIMA FESTA2022の実行委員長新里玲欧さんにお話しを伺ってきました。
■なぜ音楽イベントを開催したのですか?
僕は高校時代にバンドをしていて高校卒業後は島を出て沖縄本島にある、うるま市のイベント制作の会社で八年間勤めていましたが、MIYAKOJIMA FESTAの開催をきっかけに宮古島を拠点にした株式会社ハイラインを設立しました。
音楽イベントを開催したのは宮古島の若者や島民に少しでも楽しめる空間を作る為です。
宮古島の学生の三年間って沖縄本島や本土の高校三年間とは僕は違うと思っています。
ほとんどの高校生は卒業して島を出ます。
たくさんの友達と離れ離れになります。
高校三年間は大切な時間なのにイベントもなく、思い出を作る機会も減っている、それって悲しいことじゃないですか、だから色々賛否もありましたが開催を決意しました。
島外からプロのアーティストを呼ぶイベントも素晴らしいですが、僕は地元のメンバーでこの音楽イベントを開催してその収益を地元に還元する、例えば昨年はこども食堂にお米を50㎏寄付しました。
そんな風に少しでも島に還元できるイベントにしたいと思っています。
■今年の開催は?
場所はまだ未定ですが、八月に開催を予定してます。
昨年は地元の同級生八名を実行委員として開催したのですが、反省点としては宮古島出身という事に捉われすぎたかな?とは思っています。
それはそれでいいのですが、今年は沖縄本島で音楽活動をしている同世代の人達を呼んで交流の場にもしたいです。
昨年の経験があるのでもっと質のいいイベントが作れるのではないかと思っています。
また昨年は来場者300名を予想していたんですが、実際には千名を超える方達が来て、出店していたフードトラックの商品とかも数時間で売り切れるほどの大盛況でした。
「やっと宮古島を活気づける若者が出てきたかー」と言われたのが一番嬉しかったです。
■どんなイベントにしていきたいですか?
MIYAKOJIMA FESTAは入場無料です。そしてイベントで生まれた余剰収益を全て宮古島に還元しています。
今年は前回とは違った形でチャリティー出来たらいいなと思っています。
島に根ざした、島の人に応援してもらえるイベントにしていきたいです。
宮古島はとても魅力があって、沖縄本島で音楽活動している人達の中にも旅費を出してでも宮古島のイベントに参加したいと言う人がたくさんいます。
宮古島の良さを発信しながら、島の子供たちが人脈を作ったり、チャンスを広げられるイベントにしていきたいです。
■株式会社ハイラインの活動は?
イベントの企画運営です。
宮古島での様々なイベントの音響・照明・制作に携わらせていただいてます。
今年3月にも同級生でチームを組み、かたあきの里で音楽フェスを開催することができました。
MIYAKOJIMA FESTAは入場無料のイベントですが、僕としては入場料のあるイベント、エンタメを増やして島の経済を盛り上げようという思いもあります。
お金をかけないことが全てではなく、それぞれのコンセプトがあるので、それぞれのイベントで島に還元出来たらいいなと思っています。
■新里さんから見た宮古島は?
僕が高校生の時に比べると宮古島の風景はがっつり変わっています。
でも変わらないものもあるじゃないですか、人と人との繋がりとか、そういうものを大事にしながら進化していくのも大切だと思います。
僕としては世界中から注目される島になって欲しいと思います。
色んなビルが建ったり、商業施設が出来たり、でもそれを地元の人達が活用して島が発展して行くのも一つの道だと思います。
僕の目標は「宮古島をエンタメでもっと賑やかにする事、そして宮古島のエンタメといえばこの人…」と言われることです。
エンタメで島の笑顔を増やしていきたいです。
まだまだ二十代半ばの新里さんの島を思う心や島の笑顔を増やそうと奮闘する姿を頼もしく思い、宮古島での楽しみがまた増えました♬
2023年5月号掲載