故郷でもう一度♪

故郷でもう一度♪

田中 研(たなか けん)さん
  都子(くにこ)さん

ゆいまーる美ら島 オーナー夫妻

美味しい料理・楽しい時間!

 寒いこの時季にはやはり温かい宮古そばを食べたくなりませんか?昨年9月野原に新規開店したゆいまーる美ら島さんのオーナー田中さん夫妻にお話を伺ってきました。

■ゆいまーる美ら島さんを紹介してください。
 宮古そばと沖縄料理が自慢の小さな小さなお店です。宮古空港から車で7分。島のほぼ中心にある当店は島観光の往来に便利な場所です。お店の周りは、さとうきび畑があり、ゆったりとした島時間の中でお料理を食べられます。宮古島は山や丘が少なく、平坦な地形なので移動もとても楽です。観光の合間のランチや居酒屋として夜も営業しておりますので、観光で宮古島にお越しになられたお客様はもちろんですが、地元の方も宴会でご利用いただけます。開店してから数カ月ですが、観光客の方と島の人たちがいつの間にか仲良くなって一緒にお酒を飲んでいる姿を目にすることがしばしばあり、嬉しく感じます。宮古島の美しい海や自然に癒されるだけでなく、島の人とのコミュニケーションも是非楽しんでいただきたい、そんな店ですね。

■どうして宮古島でお店を開こうと思ったのですか?
 千葉県千葉市で18年間、沖縄料理のお店を営んでいました。私が(研さん)宮古島出身ということもあり、お客様から「今度、宮古島に行くよ!」とか「宮古島に行ってきたよ」そんな話を伺う度に、いつか故郷である宮古島でお店を出し、お客様を出迎え、自慢の沖縄料理を召し上がっていただき、喜んでいただきたい。そんな気持ちを抑えきれず、47年ぶりに宮古島へ戻ってきました。宮古島に来てからは、ありがたいことに多くの島の方々からご支援をいただくことができました。新鮮な食材を手に入れられるのも、当店だけに作ってくれた麺器(陶器)も、そんな島の方々のご協力なくして実現できませんでした。本当に感謝しています。ですのでこのお店はみんなで作ったお店なんですよ。食事やお酒を楽しんでいただきたい。私たちの思いでもあり、協力してくださった島の方々の思いでもあります。
心を込めて作った自慢の料理を是非食べに来てみてくださいね(笑)。

■ゆいまーる美ら島さんのこだわりを教えてください。
 通常、宮古そばに使用される麺はゆで麺を使用しますが、当店では「生麺」を使っています。自家製のスープはしっかり出汁を取った少し濃いめのスープ。このスープによく合う麺はないか?そこで出会ったのが、宮古そば用の生麺。以前千葉のお店に中休味商店さんの武富さんの弟さんが常連でしたので、中休味商店さんのお話を聞いていました。そこからの繋がりで、当店の麺は中休味商店さんの製麺を使用しています。オーダーが入る毎に茹で上げるので、麺そのものの風味と自慢のスープをお楽しみいただけます。


 魚介類も漁師さんが直接届けてくれる朝捕れの鮮魚。揚物にしても、煮物にしても、鮮度がいいからとても美味しい。地元の方から人気の山羊肉も宮古島産です。特別な天然飼料配合で、柔らかく食べやすいのが特徴です。山羊を育てているオーナーから特別に仕入れています。食材や調理にもこだわりますが、一番は楽しい時間を過ごして頂くことかな(笑)観光の方はもしかすると一度きりの来店かもしれない、ただその一回の来店でも楽しい時間を過ごして頂きたいですね。

■今後の展開を教えてください。
 開店したばかりですので、まずはお客様に愛されるお店を作っていくこと。これに尽きます。観光で宮古島にお越しになるお客様達はデジタル世代が増えてきているので、SNSやWebを活用したPRにも力を入れていきたいです。あとは通販ですね。「スープが美味しい!」とおっしゃっていただくお客様が多く、お問合せも多くなってきています。ただスープを通販するってどうやるのだろうと試行錯誤してます。また当店を開店当初から支えていただいている地元の事業者さんも紹介していきたいです。漁師の方が出す船で釣りに行ったり、麺器を作っていただいている「太陽が窯」さんでシーサー作り体験等。お世話になっているからこそ紹介していきたいですね。

 とても気さくにお話していただき、宮古島でいろんな事をしたいとお話していただきました。自分も改めてもっと宮古島でやるべき事ややりたい事を見つめ直す事が出来ました。

2024年2月号掲載