2013年3月号掲載 県指定史跡 「野原岳の霊石」

2013/03/01


野原岳(のばるだけ)の霊石(たまいし)
宮古島のほぼ中央に位置する野原岳の南側中腹にある「野原岳の霊石」。
約六〇〇年ほど昔、野原岳一帯を支配していた大嶽按司が守護神としてこの霊石を造ったと言い伝えられています。
 もともとは14世紀中頃に野原岳一帯に築かれた、大嶽城(ウプタキグスク)の北西端に野原の集落を見守るかのように安置されていたのが、大戦後に、米軍通信基地が建設されるのを理由に現在の場所に移されたようです。
 霊石は、琉球石灰岩でつくられていて、直径一一〇センチ、高さが一三五センチの円柱の形をしています。
 地元では、この霊石をタマザラ御嶽と呼んでいて、今でも信仰の対象にされているそうです。形状はさまざまですが、このような霊石信仰が、沖縄本島の今帰仁城跡(なきじんじょうあと)や勝連城跡の城内、宮古島では伊良部東にある元島遺跡でも見ることが出来るそうです。
 野原岳の霊石は、当時の石工技術の資料として昭和31(一九五六)年2月22日に沖縄県の史跡文化財に指定されています。
 また、この霊石は宮古島の12方位の神々が集まる場所とも言い伝えられていて、いろんな伝説があるといわれているそうです。
 道路沿いにある入口からのびる勾配を上り、坂の途中にある看板を左に曲がると霊石までの野道が続いてます。小高い木々がアーチ状に伸び、まるでそこまで導いてくれるかのようでした。霊石のある場所だけ空が開けていて、少し神秘的な空気が漂っていました。パワースポットでもあるようなので、一度訪れてみてはいかがですか?

記事:野崎 聡