2012年7月号掲載 日本最南端の石橋 「池田矼」

2012/07/01

 宮古島の西側、平良から下地へとのびる海沿いの道、国道三九〇号線の崎田橋(製糖工場の手前)の隣に位置します。

 琉球石灰岩を加工してつなぎ合わせてできた石橋で、宮古・八重山地域の石灰岩アーチ橋としては、唯一の例になります。

 伝承上では、四〇〇年前、記録では二六〇年前に出来たものと言われていて、現在でもその堅牢さを誇って保存されています。一九七七年(昭和52)に、沖縄県史跡文化財に指定されています。

 一説によると、明朝の生徳年間(一五〇六―一五二一年)に下地橋道(しもじばすうんつ)と一緒に造った石橋が池田矼の前身ではないかといわれていましたが、大雨により決壊してしまったと伝えられています。もし、それが残っていたら長崎の「めがね橋」が出来る約一〇〇年前からあると言えるので、日本最古の石橋になっていたかも知れないのです。

 宮古島の歴史が記されている「雍正旧記(一七二七)」にも「池田矼、(※1)南北長20間、横3間、高サ9尺5寸村北の潟陸原ニアリ」と記載させていて、その後何らかの原因で壊れた矼を一八一七年(嘉慶22)に大修理を行ったことが「宮古島番記」に記されています。

 全長10メートルという小さな橋ですが、どこか懐かしい風情を感じられるこの場所。ドライブの途中、散歩の途中に休憩がてら訪れてみてはいかがですか?



※西表島に「三離橋」という石橋があったのですが、車が通行するようになって新道

が出来たため、撤去されたそうです。

 もし、西表島の石橋が残っていれば、その石橋が日本最南端のものになっていたそうです。



記事:野崎 聡