2012年4月号掲載「石敢當」

2012/04/01


魔除けの石碑 石敢當

今回は宮古島の至るところで目にすることの出来る「石敢當」(いしがんどう・いしがんとう・せっかんとう)について調べてみました。
観光で宮古島に訪れた人は、民家などの塀に石敢當と書かれた石板が宮古島島内の様々な場所にあるので、宮古島には「石敢當さんが多いんだなぁ」とか「ずいぶん変な所に表札を付けてるんだなぁ」と思っている人も中には居るんじゃないでしょうか?
石敢當は当初マズムヌ(魔物)の侵入を防ぐ魔除けとして、T字路や三叉路に設けられました。今では民家の入り口や玄関付近に設けられる事も多くなっています。マズムヌは直進する性質を持つため、そのマズムヌの進むT字路の突き当たりに石敢當を設けていればマズムヌは石敢當に当たり砕け散ると、信じられていました。
元々は中国の古い風習で福建省が発祥の地とされているそうです。このような魔除けは、中国、台湾、シンガポール等に分布している様です。
日本では沖縄県だけと思っていたのですが、薩南諸島、奄美群島など鹿児島県にもかなりの数で分布している様です。また関東地方では江戸期の石敢當が埼玉県で確認されているようです。
このように各地に分布している石敢當には様々な形があり、石敢當の文字を石版に刻んで壁に貼り付けた物や石碑として文字を刻んだ物、またコンクリートの壁に直接「石敢當」と書かれた物もあり、刻まれた文字の種類も(石厳當・石厳當・石厳当・石敢東・石散當・石散堂)などの文字があり地域や場所により様々な変化をとげて行った様です。
今ではシーサーの様にお土産物になったり、ストラップとしても販売されていて、近年では沖縄県出身者の方が移り住んだ土地で、石敢當を設けているようです。
石敢當は今もひっそりと、各地でマズムヌの侵入を防ぐためにそこに佇んでいます。
一度足を止めて、じっくり見てみるのも面白いかもしれませんね。

記事:矢次謙童