里の繁栄、人々のガンズー(健康)とユー(幸福、豊かさ)を与える守護神
宮古島の学業の神様といえば、下地にある赤名宮と平良の阿津真間御嶽を思い出すのではないでしょうか?
特に市街地にある阿津真間御嶽は受験シーズンになると願掛けに通う人をよく見かけます。
阿津真間御嶽は字西里の東部にあたる、東、栄、羽立、出口町内会の境目にあり、里の守護神として人々に親しまれてきました。
敷地面積約575坪、市街地の御嶽としては最大の規模を誇ります。
敷地にはガジュマル、クバやフクギの木が生い茂っており、市街地にありながら厳粛な雰囲気に包まれています。
【祭神】
『宮古島庶民史』によると祭神に「にーらうぶ天太うぷ帳ぬ主」とあり、「にーらうぶ天太」とは、死後の世界の入り口にあって生前の所業をもとに審判を下す神、「帳ぬ主」とは、人の所業を記帳する神といわれています。
また『宮古史伝』には池間島・大主御嶽の子方母天太を母とする十二方の神々のうち、総べての人事諸事を掌り給ふという蒲戸金主であると記されており、学業だけではなく、事業繁栄を護る神でもあります。
現在は静粛な阿津真間御嶽ですが、かつては例祭の時には奉納角力が行われるなど、盛大な祭祀行事が執り行われていたそうです。
▼1990年頃の阿津真間御嶽 (写真提供:宮古島市教育委員会)
【阿津真間御嶽を守る活動】
里の御嶽として親しまれてきた阿津真間御嶽ですが、現在老朽化が激しく、拝殿の瓦が崩落したこともあり、修復を要する事態になっています。
御嶽を管理している座主の平良 豪浩さんをはじめ数名の方がボランティアで修復、保全の活動をされていますが、まだまだ道半ばの状態だそうです。
活動している中で、支援者の方から阿津真間御嶽に助けられたという話を聞くこともあり、里の守護神、阿津真間御嶽の修復、保全が急がれています。
▼屋根瓦が崩壊している拝殿
阿津真間御嶽の再興を呼びかける
連絡先 080-6253-1580(平良 豪浩)