美味しいを求めて♪

美味しいを求めて♪

武富 勝行(たけとみ かつゆき)さん

元祖鶏宮古そば 中休味商店 オーナー

日々挑戦!

皆さん、最近宮古そば食べてますか?
宮古島で元祖鶏宮古そばを提供し、日々新メニューに挑戦し続けてる「中休味商店」オーナーの武富さんを取材してきました。

■中休味商店さんを紹介して下さい。
 
 自分は宮古島西里(イイザト)で生まれ、おじさんが「おふくろ亭」という料理屋をしており、高校生の時にバイトしていたことで、料理に興味が湧きました。
 高校卒業と同時に大阪の「新日本料理 神田川」という和食屋さんで5年程修行していました。宮古に戻り、また「おふくろ亭」で働き始め、結婚を機に沖縄本島にあるサンエー和風亭に入社しました。その当時からおそばが大好きでしたし、いずれは自分でおそばやさんをしたいと思っていましたので頻繁に食べ歩きしてました。
 島を離れての子育ては大変だったので異動願いを出し宮古のサンエーの鮮魚で働いていました。ただ、やはり夢は諦められず、嫁方のいとこが中休味商店・食堂を20年ほど閉めていたこの場所でやらないかと言われ、2014年5月に開店しました。
開店当時なかなか納得いくスープ・麺が出来ず試行錯誤してましたよ(笑)

 また、お店の名前が売れるまでは弁当がメインで、朝2時位から仕込みして、6時には開店という仕事でしたよ。
また鶏ダシって独特ってこともあり、年配の方から「あんたのおそばは宮古そばじゃないよ~」って言われ衝撃でしたし、受け入れられるまではしんどかったですよ。
弁当メインの形態より、おそばメインで営業していこうと決め、以前は自家製麺は限定30食だったんですが、100%自家製麵にしていこうと決め、最初は1メニュー「元祖宮古そば」しかなく、こってりも提供したいってこともあり、ソーキを上に乗せた「鶏ソーキそば」やまた、お客さんから他のメニューも食べたいとの要望もあり徐々に品数も増やし、今のメニューになりました。

■こだわりを教えてください。
 
 元々鶏ダシですが、食べ歩きしていた時に行った沖縄本島にある「沖縄そばいしぐふー」さんをヒントに鶏ダシを宮古そばにしたら美味しいのではないかと思いました。
ただ鶏ダシだけではコテコテになってしまうので、今は和風だし(かつお・煮干し・椎茸・香味野菜・昆布)で割っている感じですね♪

 お客様の要望で「まっちゃんおばぁの宮古そば」は、かつおだしがベースで、鶏だしは香味付けでちょこっとだけ入れてる感じです。
ベースのかつおだしに追いがつおをするので、かつおの味が抜群です♪鶏が苦手な方でも大丈夫ですよ♪名前の由来は嫁のおばあちゃんから頂きました!
 あとは自家製の生麺ですね。あの当時は2、3店舗しかなかったのでやはりこだわりたいですね。
また他にない鶏ダシ宮古そばを提供していくことで日々そばを進化していきたいと思います。やはり、お客さんを飽きさせないようにしていく事や、化学調味料も使用していないので、安心してお食事をしていただきたいです。
あとは接客は大事にしてます。どんなに味が美味しくても、嫌な接客していたら台無しだと思うので忙しくても笑顔を大事にしていますね。

■今後の目標を教えてください。

 コロナがあった3年間。店を閉めたいって思ったことは何度もありましたが、今、常連だった地元の方や観光客の方が久しぶりに来たよ~って言われると感謝でしかないですし、明日が平凡に来るということが以前は当たり前のことだと思っていた自分がいましたが、ここ最近心境の変化で日々進歩していくよう心がけています。
 同時にスープや麺を進化させて、もちろん今も納得して提供していますが、もっともっとお客さんに喜んでもらえる味を追求していきたいです。

 今、麺に「紅いも」を練りこんでいる新メニューを試作しているのですが、なかなか紅いもらしい紫色ではなく、ヒスイ色になってしまうので、試行錯誤してますね!
 また、宮古島の家族連れの方が来店する中で、将来、子供達が大人になって戻ってきた時に「おじさん帰ってきたよ」って言われるような、あって当たり前のお店になっていきたいですね♪
最後に今後、宮古島を飲食の方たちと何かの形で盛り上げていきたいですね♪

 個人的に大好きな宮古そばです。
いろんなお店がありますが、今日も食べに行きたくなるおそばです。是非食べてみてくださいね♪

2023年8月号掲載