夢をつなぐウチナーの翼

夢をつなぐウチナーの翼

山内 將史(やまうち    まさふみ)さん
日本トランスオーシャン航空株式会社
宮古支社 宮古営業所(兼)株式会社JAL JTAセールス宮古営業所

沖縄観光の復興は離島から!

宮古島の基幹産業の一つである観光業を支える日本トランスオーシャン航空株式会社(JTA)宮古支社勤務の山内さんに宮古島観光の実情や今後についてお話を伺ってきました。

■JTAについてご紹介下さい
1967年に南西航空株式会社として設立、当初は那覇、宮古島間を含む六路線を就航していました。
1993年に日本トランスオーシャン航空株式会社に社名を変更、今年7月で54年を迎えます。私どもは沖縄県民のための航空会社だと思っています。
「ウチナーの翼」を揚げ、県民を主軸に考える航空会社でありたいと思っています。
沖縄県の航空会社であるという特色を出すため、機内ではウチナーグチでの挨拶を取り入れています。
また、地元貢献になればと思い、様々なイベントにも協賛させていただいており、宮古島でも全日本トライアスロン宮古島大会を始め多くのイベントに関わらせていただいております。

■コロナ禍での現状は?
昨年は世界史に残る一年になりました。
私たちの業界のみならず様々な業界で停滞を余儀なくされた一年でありました。
旅行と言うのは実際にその場所に足を運んでいただき、非日常を楽しんでいただくことですが、このコロナ禍ではままならないのが現状です。
旅行の醍醐味が失われていますが、私は今の現状をチャンスと捉えています。
コロナ前とコロナ後では世界が大きく変わり、テレワークやワーケーション等新しい形が増えていきます。
旅行も接触を避ける等、コロナ対策は当たり前で、これまでの安くて量を求める形から、いかに安心安全を確保しつつ質をあげ、満足していただき、また宮古島に来ていただけるかが大切だと思います。
私たち航空会社も安心して飛行機に乗っていただくために、マスクの着用、消毒を行っております。
また航空機の機内には高性能フィルターも設置しており、機内の空気は三分で入れ替わる仕様になっています。

■山内さんから見た宮古島は?
私は2009年にグループ会社JTA商事に入社、旅行事業部で旅行商品を取り扱って来ました。仕事で年に一度位は来島していました。
2018年に宮古営業所に着任して三年目になります。
宮古島の印象としては、とにかく人が素晴らしいことです。
公私ともに出会った人達が直ぐに打ち解けて、困ったことがあれば助けてくれる。そして団結して何かを成し遂げるパワーがすごいと思います。自然以上に人が財産だと感じております。
仕事以外でも宮古島観光協会青年部と商工会議所青年部に所属しており、イベント等の活動をさせていただいています。
宮古島観光協会では毎年夏まつりでミス宮古を発表していますが、昨年はコロナ禍の影響で選出できませんでした、私は今年副委員長として携わっておりますので是非多くの方に推薦、立候補をしていただきたいです。
宮古島商工会議所青年部でも異業種交流を通して沢山の素敵な方との出会いがあります。宮古島では人との繋がりの大切さを実感させていただいてます。

■JTAの今後の取組は?
宮古島=名古屋直行便が新しく就航するのを皮切りに宮古=関西直行便も復活、宮古=羽田の大型化(※期間限定)を行い観光シーズンに向け離島路線を拡充していきます。
私個人の見解ですが、コロナ後の沖縄観光は離島から復興していくのではと思っています。
昨年の10月、11月GOTO トラベルの期間ではありましたが、宮古=東京間直行便の乗客数が前年度比を上回りました。
多くの観光もしくはビジネスのお客様に宮古島を選んでいただいております。
宮古島の知名度が高く、人気も高いと感じております。
回復後はオーバーツーリズムにならない様対策していくことが大事だと思っています。

沖縄県の離島を結ぶ航空会社として、長年県の発展を支えてきたJTAの役割は私達の生活物資や貨物の運搬と多岐にわたります。
今回JTAの取組や山内さんの宮古島に対する思いを伺うことができました。
観光業に携わる者として印象深い取材となりました。

※ウチナーとは沖縄の意味

2021年4月号掲載